「う、うん。聞いてるよ、全然、聞こえてる、むっちゃ聞こえてますともっ」
「そう、じゃあ続き話すよ?」
「あ、えっとお。そろそろ、眠たくなってきたなあ、とか思ってるんですけど。あははは」
「えーなんだ、そっか〜。もうちょっと一緒にいたかったけれど、眠たいんだったらしょうがないね」
それじゃあおやすみ、と部屋を出て行った常木さん。
実にあっさりと怖がる私をほっぽって、自室に戻って行ってしまった。
ポツーンと効果音がなりそうなほどひっそりとした夜だった。
この家には私一人しか住んでいないような静謐。
メニュー