妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~




あれよあれよと私は夕食にお邪魔することとなり、常木さんは終始ご機嫌だった。




私の大好きな肉じゃがをほくほく食べていると


「ふーふーしてあげようか?」


そう常木さんに言われたのには、流石に恥ずかしくなって、しゅーっと小さくなった。





常木さんと付き合うようになってから気づいたことがある。




それは近しい人には心底甘い人なのだということ。
あまいを超えてベッタベタに甘やかされる。




でも思い返せばその兆候はあらゆるところにあった。



だって普通、私がよく転けてしまうからといって消毒液と絆創膏を絶対持ってるなんてことはない。



よく気がつく、を超えて用意周到。それが常木さんを表すに一番しっくりきた。




お風呂をいただいた後、ほくほくしながら廊下を歩いていると常木さんパパ、もとい慎二さんがひょっこり部屋から顔を出した。