「私も真也探してくるわあ」



「ほーい。いってらー」



気の抜けた返事で椎名は私を送り出した。





どこだどこだ、と真也を探していると後ろから頭を小突かれた。


「うわぁっ」



カックンといとも簡単に私はよろける。





「ウロウロすんな。余計見つかんねえから」



振り返ると真也がいた。



「すんません。というか小突かないでもろても良いですか」



「順番の紙引いてきた、3番目だってよ。のろのろしてっと置いていくからな」





 私の訴えは完全に無視された。




だんだん暗くなってくると、それなりに雰囲気も出てきた。夜風が背筋をぞわぞわさせる。




一組目が出発してしばらくすると完全に日が暮れた。


あたりは真っ暗で各自持ってきた懐中電灯を頼りに進むしかなさそうだった。