しかし、松本くんは何の反論もなく言われたとおりの席へ向かう。 その姿を見て、数人の生徒たちがクスクスと笑い声をあげた。 あたしは見ていられなくて松本くんから視線を外した。 2年B組の転校生は、こうして教室の真ん中に暗い影を落とすのだった。