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キーンコーンカーンコーンと、授業終了のチャイムが鳴り、昼休み。
お弁当を手にして友達の席へ集まる人と、声を掛け合って購買に行く人とで、一気に教室は騒がしくなる。
さっきまで眠かった頭も、都合が良いもんでチャイムと同時にすっきりと冴えて、お弁当持って暖かい優里の席へと向かった。
「桜子どーだったの、小テスト」
「まあまあかな」
私が言うまあまあとは、頭の良い人が謙遜で言うそれではなく、悪くは無いけど…の、意味だ。
「大丈夫だよ、期末テストで頑張れば!」
もうすぐ1年の付き合いになる彼女たちは、勿論私の言葉の真意は分かっている。
小テストの結果が振るわなかったとしても、ずっと引き摺るような私ではない。



