「うるさいな!なんなのよ」


「べっつにー」


散々構ってほしそうなこと言っていた癖に。何がしたいんだか。


「邪魔するならどっか行ってよ」


「俺の席ここだもん」


…全く。寒いだけじゃなく隼太の隣の席だなんて、この席は呪われているのか?


はあ、とため息をついて再びノートに向き合う。


HRが始まるまで時間が無い。うるさい奴のことは無視だ無視。


「…なあ、お前25日、って何してんの」


「んー…、ん、何?ごめん聞いてなかった」


隼太らしくもなく、自信なさげな声色で突然言われた脈略の無い質問なんて耳に入らず。


やっとその声が脳に届いて隼太の方を見たときには、彼は気まづそうにポリポリと頭をかいた。