夜道の黒に身を紛れさせていたさっきとは違って、明るい室内では男の姿が良く見える。


段々ハッキリして来た意識と共に、申し訳なさと羞恥心が同時に襲って来た。


男たちに絡まれていたところを助けてもらったばかりか、こんな迷惑までかけるなんて…


「本当にすみません。色々ありがとうございました」


ベッドの上で正座をした私は、彼の顔を見上げる。


なるほど中々整った顔をしている…なんて邪なことを考えた自分が不甲斐ない。


私の謝罪に此方を見た彼と目が合う。


何かがバチッと合ったような感覚と、身体中に広がる熱。


さっきも思ったけど、彼の瞳は吸い込まれる様だ。切れ長な三白眼から圧倒的な目力を感じる。