抵抗はしても、男の力で両腕を引っ張られ、背中を押されていては、そんな抵抗あって無いようなものだった。
それでも出来る限り抗う私に男たちの苛立ちがピークに達し、さっきまでは小馬鹿にしたような口調だったのがいきなり声を荒らげた。
「いいから来いっつってんだよ!」
怒気の篭ったその声に、緊張で身体が固まる。
そのすぐ後、先を歩いていた男たちの足が突然止まる。それは私の身体が固まった所為では無く。
「お前ら、此処で何やってんの?」
決して大きくはないのに、不思議と響く声。
前髪の間から覗く気だるげな瞳が私を射抜く。
暗闇に包まれて、1人の男がいつの間にか私たちの前に立っていた。



