確かにバイト終わるまで店の前で待ってるとか言ってたけどさ、あれから優に1時間は経ってる。
まさか本気で居るとは…。
いや、アイツらが私を待っているとは限らない。ちょっと自意識過剰かな、とか考えながらも姿を見られたときにスルーしてくれるとは思えなかった。
よりによってわたしが帰る方向に居るのが厄介で、帰ろうと思えば彼らの前を通るしか道はない。
それはちょっとな…と考えた結果、彼らに見付からないように静かに、背を向けて反対方向から帰ることにした。
遠回りにはなるけど致し方ない。これで何事も無く帰ることが出来るのなら万々歳だ。



