更衣室と言えるほど広くない、カーテンで仕切られているだけの1人分しかスペースの無い狭い場所だけど。
着替え終わった私はバイトの子に挨拶をして、お店を出る。
「あ、ホワイトクリスマス…」
いつから降っていたのか、真っ暗な空から白い雪がゆっくりと舞い降りている。積もるには程遠い、軽い雪。
寒いのは嫌いだけどやっぱり雪は綺麗だなと思う。
少し良い気分になり、さあ帰ろうと駐車場を抜けて店の前に出たとき。
思わず反射的に、私の足は止まった。
聞き覚えのある笑い声が店の前にいる。恐る恐る顔を突き出して覗いてみると、やっぱりあの男たちだ…。



