「おはようございまーす」
「あ、立木さん!悪いけどすぐ入ってくれる?」
お店は既に満席で、沢山のお客さんで賑わっていた。てんやわんやで調理をこなしていた店長が私を見るなり声をかける。
それに返事をして、急いで制服に着替えた私はホールの接客に付いた。
特にファミリーのお客さんが多く、動いても動いても仕事が減らない。
それでも忙しい方が時間の流れが速く感じるから働き甲斐があるってもんだ。
「おーい、店員さんまだー?」
そう催促の声を上げたのは、先程から一際賑やかに盛り上がっていた大学生らしき男3人組だった。