没落人生から脱出します!

 エリシュカとリアンは腕を組んだまま、教会の扉が開けられるのを待っていた。

「なんだかわくわくしますね。魔道具を作るときと一緒」
「そうだな。エリシュカといるとわくわくしてばかりだ」

 教会の扉を開けると、先ほど、教会内にいた人数よりも多くの人間が待ち構えていた。

「エリシュカお嬢さん! おめでとう!」

 高らかに声を上げるのは、レイトン商会の木こりたちだ。

「みんな……」

 キンスキー家の使用人や、町の人々もいた。

「俺たちの伯爵様だ!」
「バンザーイ」
「おめでとうございますー!」

 教会の敷地を埋め尽くすほどの人数に、エリシュカは驚く。

「みんな……来てくれたんですか」
「もちろん。俺たちのお嬢さんの結婚だぞ。祝わなくてどうする」

 あつまってくれたみんなが、笑顔なことが、エリシュカの胸を満たしていく。

「みんな、ありがとうございます! これからも、たくさん、魔道具を作って、みんなの生活を守れるようにがんばります。だから、みんなも手伝ってkくださいね!」
「ああ。俺たちが支えるからな」
「俺たちの街だからな!」

 伯爵という立場に降りかかる責任は、きっと生半可なものではないはずだ。
 それでも頑張りたい。領民の笑顔を守りたい。
 この願いを一生忘れずにいようと、エリシュカは誓った。


【Fin.】