没落人生から脱出します!

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 客室に入った瞬間、エリシュカは力が抜けたように床に座り込んだ。

「び、びっくりしました」
「床、冷たいぞ。立てるか?」

 リアンに引っ張り上げてもらい、ソファに座る。エリシュカはリアンがおちついているのが疑問だった。

「もしかして、リアンは知っていたんですか?」
「直前にブレイク様に聞かされた。ブレイク様はもっと前からだな。叙爵の話が合った時、最初はブレイク様が跡目を継げと言われたらしい。エリシュカを推薦したのはブレイク様だ」
「叔父様、どうして」

 エリシュカは咎めるようにブレイクを見上げた。

「君の方が適任だと思っているからだよ。僕はキンスキー領を出て久しいから、今更強い思い入れもないしね」
「でも。どうすればいいんですか? お父様だってきっと私になんて……」
「提案の体をとっていたけど、さっきのは王命だよ。一応、君の後見人は僕ってことになっているから、兄上がちゃんと家督を譲らなければ、僕から報告を上げて、国王様から処罰されることになると思う。あの屋敷をもらって、兄上たちは、売れ残った別荘とかに住まわせればいいよ」

 そうはいっても、領地経営となればその知識も必要だ。屋敷にいたときに父親の手伝いはさせられていたから、漠然としなければならないことはわかるが、うまくできる自信はない。

「いいかい、エリシュカ。想像することだよ。君の得意分野だ。君はキンスキー領をどんな土地にしたい?」
「それは……」