ブレイクは学校を卒業した後、貿易の勉強をするため、レオナの父のもとで仕事をしていたのだそうだ。そこでレオナと出会い、結婚した。
キンスキー伯爵は、爵位を持たない商人と結婚したブレイクに腹を立て、結婚式にも出なかったのだそう。ふたりは幸せに暮らしていたが、今から十三年前。ブレイクがまだ二十歳のときに、レオナが魔力欠乏症になった。
それまで元気だった彼女が、疲れやすく、すぐ横になるようになった。魔力を温存するためか、寝ている時間が日に日に長くなっていく。ブレイクは治療法を捜すために、多くの医者の元を訪れ、金銭を得るために、方々に頭を下げに行った。
一番期待していた実家でキンスキー伯爵には断られたのはショックだったが、エリシュカに会えたことはブレイクにとっては僥倖だった。
彼女が語る道具は、実際にあればとても便利だ。魔力を使わない道具は安価で販売することもでき、瞬く間に売れた。治療のための多額の費用をブレイクはそれで捻出できたのだ。
「妻……レオナの体には魔力の蓄えがあった。じわじわと死に蝕まれながらも、生命維持のための魔道具はなんとか間に合ったんだ。ただ、それまでの間に弱り切ってしまったレオナには、もう普通の生活はできなかった。僕が店に毎日顔を出せないのは、自分の魔力の大半をレオナに送っているからだ。彼女は、僕が毎日魔力を送り続けても、週に一度、目を覚ますのがやっとの生活を送っている」
キンスキー伯爵は、爵位を持たない商人と結婚したブレイクに腹を立て、結婚式にも出なかったのだそう。ふたりは幸せに暮らしていたが、今から十三年前。ブレイクがまだ二十歳のときに、レオナが魔力欠乏症になった。
それまで元気だった彼女が、疲れやすく、すぐ横になるようになった。魔力を温存するためか、寝ている時間が日に日に長くなっていく。ブレイクは治療法を捜すために、多くの医者の元を訪れ、金銭を得るために、方々に頭を下げに行った。
一番期待していた実家でキンスキー伯爵には断られたのはショックだったが、エリシュカに会えたことはブレイクにとっては僥倖だった。
彼女が語る道具は、実際にあればとても便利だ。魔力を使わない道具は安価で販売することもでき、瞬く間に売れた。治療のための多額の費用をブレイクはそれで捻出できたのだ。
「妻……レオナの体には魔力の蓄えがあった。じわじわと死に蝕まれながらも、生命維持のための魔道具はなんとか間に合ったんだ。ただ、それまでの間に弱り切ってしまったレオナには、もう普通の生活はできなかった。僕が店に毎日顔を出せないのは、自分の魔力の大半をレオナに送っているからだ。彼女は、僕が毎日魔力を送り続けても、週に一度、目を覚ますのがやっとの生活を送っている」



