「分かったわ。だったら私、あなたを応援するわね」
「……いいんですか?」
「ええ。あなたは私の恩人ですもの」
にっこりと笑ったリーディエはとても美しく、エリシュカはリアンも自分よりは彼女の方を好きになるのではないかと思えた。けれど不思議と、高まった彼への気持ちが消えることもなかった。
食事の途中で、エリシュカは若鳥の串焼きを持ち帰り用に頼んだ。
「店長にあげるの?」
「ええ。とっても美味しかったので、お土産です」
「馬鹿ね。冷めたらおいしさは半減よ」
「あ、そっか」
この世界にはレンジがないのだ。これもあったら便利なもののひとつではないか。
「じゃあ、いつか温める魔道具を作らなきゃいけませんね!」
レンジのようなものを魔道具として作るなら、どうすればいいだろう。エリシュカが夢中になって考えていると、隣のリーディエがくすくす笑っていた。
「あなたも店長も魔道具のことばっかりね」
「す、すみません」
「謝ることないわ。らしいわねって思っただけ。いいじゃない。お似合いよ、そういうところ」
恥ずかしくなって、エリシュカはお水を一気に飲み干す。
やがて、持ち帰り用の照り焼きも届き、ふたりは店を出る。
「送るわよ」
リーディエはそう言ってくれたが、エリシュカは胸を張って答えた。



