「綾瀬会長っ、今日はお疲れ様でした!」


「お疲れ様、天馬くん。 準備から片付けまで大変だったでしょ? サポートしてくれてありがとう」


「いえいえ! 綾瀬会長のためなら僕、なんでもやりますから」



フンっと漫画のような鼻息が出てきそうなほど、自慢げに胸を張る天馬くん。


それがなんだか可笑しくて、クスクスと笑ってしまった。



「あっ、綾瀬会長笑いましたね?」


「だって、面白くて」



さっきまで悩んでたことが嘘かのように飛んでいく。


……なんか、天馬くんみてると安心するなぁ。



「今日の綾瀬会長、全然笑わないから心配だったんですよ?」


「そうだったの?」



確かに悩んでたから、そうだったのかもしれない。


天馬くんに言われるまで気がつかなかった。



「だから、僕が綾瀬会長を笑顔にします!」


「優しいね、天馬くん。 ありがとう」


「当たり前じゃないですか! なので、明日は僕とデートしましょうっ!」


「う……えっ?」