子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




「俺が送りたいだけだから、送らせて」



そう言う藤ヶ谷くんに押し負けて、結局家まで送ってもらうことになった。


強がっていたものの、真っ暗な夜道を1人で帰るのはちょっぴり怖い。


過去に何かあったわけではないけれど、ニュースなんかを見ていたら、背後とかが気になってしまう。



「アイツに迷惑してない?」



学校が見えなくなった頃、藤ヶ谷くんが問いかけてきた。



「アイツ?」


「天馬」


「あぁ、天馬くんね」



なんで藤ヶ谷くんが突然天馬くんの話を始めたのかはわからないけれど。



「全然迷惑なんてしてないよ。 ちょっとびっくりしちゃうけど、いろいろと助けてくれるいい子だし」



本当に感謝してる。


理由はあれでも、生徒会に入ってくれたことはとても嬉しい。