子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




「もう帰ってるみたいだね」



体育館へ着くと、もう中は電気が消されて真っ暗で、準備が終わっていることを知らせていた。


念の為、電気をつけて藤ヶ谷くんと2人で漏れがないか確認をする。



「大丈夫そうだな」


「そうだね。 生徒会室に荷物取りに戻って帰ろっか」



体育館のセッティングはプリント通りで完璧だった。


さすが、頼りになる後輩たち。


教科書で重いカバンを肩にかけ、靴を履き替えて学校を出る。


生徒玄関を出る直前に見回りの先生に会って、「もう暗いから気をつけて帰れよ」と声をかけられた。


その言葉通り、外はもう真っ暗。


周りは少し明るいから少ないけれど、星も夜空に浮かんでいた。