「あっ、すみません、綾瀬会長……今日は用事があってもう帰らなくちゃいけないんです」
本当はもっといたいのに……と肩を落とす天馬くん。
入部する前に、少し生徒会の仕事を見せてあげようと思っていたから、わたしも少し残念な気持ちになる。
「そっか、用事があるなら仕方ないね」
「でも、先生に入部届も貰ったので早速明日提出してまた来ますね!」
天馬くんの表情はコロコロと変わるから、ついて行くのが大変だ。
でも、本気で生徒会に入ろうとしていることは伝わった。
「うん、明日も待ってるね……っ!」
「えへ、綾瀬会長が可愛くてつい。 じゃあまた明日!」
天馬くんは、最後にわたしの頬へキスを落として行った。



