子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




生徒会室のドアの前には、藤ヶ谷くんと絢ちゃんと島元くんの3人が揃っていた。


藤ヶ谷くんくんは、今にも殴りかかりそうなくらい怖い顔をしていて。


そんな藤ヶ谷くんを止めながらも楽しそうな笑顔の絢ちゃんがいて。


その少し後ろにいた島元くんは、絢ちゃんに腕を強く掴まれているところからして無理矢理連れてこられたことに不機嫌な様子だった。



「あーあ、せっかくいいところだったのに」



みんなが来てしまったことが不満だったのか、残念そうにわたしから離れた天馬くん。



「いいところって、お前な」


「そんな怒んないでくださいよ、副会長。 僕は何もしてませんよ? ね、綾瀬会長?」


「う、うん。 大丈夫だよ、藤ヶ谷くん」



わたしがそう言うと、藤ヶ谷くんは安心したかのように力の入っていた拳を解いていた。