「僕、この先もずーっと初花先輩のこと溺愛しちゃうと思いますけど、そんなんで耐えられますか?」



上手く呼吸もできなくて涙目のわたしは、コクコクと頷くことしかできない。



「ふふっ、やっぱり初花先輩は可愛すぎます」



余裕そうな央翔くんは、やっぱりずるくて。


央翔くんは、砂糖よりもすっごく甘くて。


わたしが上手く空気を吸えなくて、苦しそうにしているのがわかってるのにキスはやめてはくれなくて。


わたしのことをからかってばかりで、意地悪で。


でも、そんな央翔くんがどうしようもなく大好きで。


わたしもちょっと央翔くんに意地悪してみたくなっちゃって。



「央翔くんっ……」


「せんぱっ……!?」


「ふふっ、あんまり先輩のことなめちゃダメだよ?」



グイッと央翔くんのネクタイを引っ張って、自分から唇を重ねた。



「このくらいじゃ、まだまだですよ、せーんぱい? その言葉、そっくりそのまま返してあげますからねっ?」



きっとこの先、央翔くんとわたしの甘い恋はもう止まらない。









─end─