子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




6人掛けの食卓テーブルに、わたし、お母さん、お父さん。


向かい側に結衣、央翔くん、悠太くんの順で座っている。


この場合って、わたしと央翔くんが隣に座るものじゃないのかと思ってしまうけれど、
結衣と悠太が央翔くんの隣に座りたいと取り合いになり、この席順で落ち着いた。


すっかり結衣と悠太に気に入られてるな、央翔くん。



「央翔くんは、初花と付き合ってるの?」


「んふっ……」



わたしが味噌汁をすすっているタイミングで、お母さんが質問を投げかける。


しかも、結衣と悠太につられていつの間にかお母さんまで"央翔くん"呼びになってるし。


「はい!ご挨拶遅くなってすみません……
僕、初花さんとお付き合いさせていただいてる天馬 央翔です!改めてよろしくお願いします!」



キャーっと口元を手で押さえるお母さん。


元気で無邪気で明るい央翔くんは、すっかりお母さんのお気に入り。


どんどん食べて、なんていつもより大量に作りすぎた唐揚げを進めていた。


実の娘がもういいよと思ってしまうくらい進めてくるのに、「美味しいです」と食べる央翔くんは優しすぎる。