「まぁ、なんか進展あったらまた教えてよ!」
「うん、わかったよ。 何もないと思うけど……」
「そんなのわかんないよー?」
そうニヤニヤする仁奈ちゃんは、これから何かが起こると未来を見透かしているようだった。
わたし的には、平和に時間が過ぎてくれたらいいんだけど。
そんなやり取りをしているうちに、あっという間に昼休みが終わってしまった。
「うわぁ、また授業じゃん」
校内中に響くチャイムを聞いて、ガクリと肩を落とす仁奈ちゃん。
わたしが思っている以上に勉強が好きじゃないみたい。
「あと2時間だよ。 頑張ろ?」
「はぁー、初花が応援してくれるなら頑張るよ」
「うん、応援してる」
「本当、女のわたしでも惚れるわ、初花」
ちょっと最後の言っている意味はわからなかったけど……
とても素直な仁奈ちゃんは、とても可愛いと思う。
そんなところが、また仁奈ちゃんの好きなところ。



