「噂の初花先輩……可愛すぎる」
「いつも遠くからだったけど、絢の言う通り綺麗すぎて……」
「ほら、言ったでしょ?」
口を揃えて絢ちゃんの友達からそんなことを言われて戸惑ってしまう。
「絢ちゃん、お友達に何言ったの……?」
「初花先輩の魅力です!」
わ、わたしの魅力!?
そんな、生徒会長をしているから知名度はあるかもしれないけど、誰かに伝えるほどの魅力を自分が持ち合わせているとは思えない。
腑に落ちない顔をしているわたしを見て、
「初花先輩は素敵な先輩なんですよ!可愛くて!美人で!優しくて!」
そう力説する絢ちゃんを全力で止める。
「そんなことないよ、大袈裟だよ」
「いえ!今だって写真に納めたいくらい可愛すぎます!」
そう言いつつ、もう既にスマホを取り出して写真を撮り出している絢ちゃん。
朝の仁奈ちゃんみたい。
そうしているうちに「わたしも!」とお友達も写真を撮り出していた。



