ちょっとキッチン借りるね、と断りを入れて冷蔵庫を開ける。
今僕がすぐに作ってあげられそうなのは──
「「いただきますっ!!」」
即席チャーハン。
「どう?」
「美味しいっ!」
「お兄ちゃんも料理上手だね!」
悠太くんと結衣ちゃんに褒めてもらえて、嬉しくなる。
たまに休みの日1人の時に作る程度の実力しかないけど、喜んでもらえてよかった。
「初花お姉ちゃん、大丈夫かなぁ」
パクッとチャーハンを口に運びながら、シュンとする結衣ちゃん。
そんな結衣ちゃんにつられて、悠太くんも悲しそうな顔をする。
「きっと寝て起きたら元気になってると思うよ」
ちょっと頑張りすぎて、疲れてしまっただけだと思うから。
先輩が元気になったら、ちゃんと無理しちゃダメだって忠告しておかないと。



