子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




「初花お姉ちゃんっ!!」



おそらく画面越しに確認できたみたいで、走って妹ちゃんはやって来た。


玄関のドアを開けるなり、先輩の名前を叫ぶ。



「こんばんは。君は先輩の妹さん?」


「うん!わたしは結衣! こっちは弟の悠太だよ!」



恥ずかしがり屋なのか、結衣ちゃんの後ろからひょこっと顔だけ見せる悠太くん。



「悠太くんもこんばんは」



挨拶をすると、ペコッとお辞儀はしてくれたものの、すぐに結衣ちゃんの後ろに隠れてしまった。


元々子どもは好きな方だから、なんだか微笑ましい。



「お姉ちゃんのことベッドで寝かせてあげたいから、お家あがってもいいかな?」


「うん、いいよ!お姉ちゃんのお部屋こっち!」



結衣ちゃんは、快く家にあげてくれて、先輩の部屋にまで案内してくれた。


先輩の部屋は、2階。


ベージュとホワイトの家具で統一された部屋は、シンプルだけど居心地の良さそうな先輩らしい雰囲気だった。