子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




これで天馬くんと藤ヶ谷くんの一騎打ち。


戦い……というよりは耐久戦だけれど。



「負けませんから」


「そっくりそのまま返す」



それから更に1分くらいが経った頃。


無言のその時間がとても長く感じる。



「あっ」



2人の線香花火が同時に落ちた。


天馬くんと藤ヶ谷くんの戦いは、引き分けに終わった。



「そろそろ片付けて中に入ろっか」



楽しい時間はあっという間で、もうすぐ9時になってしまう。


他のコテージ前でもバーベキューをしている人たちがたくさんいたけれど、もう残っている人も少ない。


キャンプの楽しみが半分終わってしまったことに寂しさを感じながらも、みんなで手分けをして片付けていく。


さすが団結力の強い生徒会メンバーでの後片付けは、すぐに終わった。