子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




お肉が底を尽きた頃。


思い出したように絢ちゃんが立ち上がった。



「みんなでやりましょー!」



何かを抱えてコテージを出てきた絢ちゃん。


近づいてきてライトの下に来て、やっとそれが何かわかる。



「じゃーん! 花火です!!」



待ち合わせ場所で島元くんと買ってきたと見せてくれた花火。


大きな袋の中には、たくさんの手持ち花火と打ち上げ花火が数個入っている。



「打ち上げ花火は迷惑にならないように早めにやっちゃった方がいいね?」



夏休み中ということもあって、平日とはいえども小さな子どもがいる家族連れも来ている。


きっと早めに寝るだろうから、夜遅くなってしまうと迷惑だ。


みんなわたしの意見に賛同してくれて、打ち上げ花火から先にやることになった。



「僕が火つけますから、みんなコテージの前で座っててください!」



ライターを片手にノリノリな天馬くん。


お言葉に甘えて、残りのメンバーはコテージ越しに集まって打ち上がる方向を見て待つ。