「じゃあ俺たちは火起こしとかやってるんで、女子チームは食材の準備お願いしてもいいっすか?多分、冷蔵庫に入ってると思うんで」
「わかったよ」
「煌牙、あとよろしくー!」
外の男性陣は、キャンプ経験豊富な島元くんを中心に準備を進めているみたい。
「わたしたちも行きましょ、初花先輩!穂乃実ちゃん!」
今日わたしたちが泊まるコテージは、ログハウス風の作り。
木材の温かさがまたホッとする。
島元くんの言う通り、冷蔵庫の中には6人分の食材が入っていた。
「わたし、野菜切っていきますね!」
「うん、ありがとう」
よく家でも料理をしているのか、手際のいい包丁さばきを披露する穂乃実ちゃん。
絢ちゃんもテキパキと動いていて、紙皿やら紙コップやらを準備しているだけのわたしは、申し訳なくなってくる。
「わたしも手伝うよ?」
「いいんです! 初花先輩はゆっくりしててくださいっ」
「穂乃実ちゃんも、いつでも代わるからね?」
「全然大丈夫ですよ! 任せてください!」
動こうとすると絢ちゃんと穂乃実ちゃんに全力で止められる。
「あっ、初花先輩! 準備できたものたち外に運んで貰えますか?」
「うん、任せて!」
やっと回ってきた仕事に嬉しくなって、快く引き受けた。



