子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




***



ジリジリと太陽が照りつけるくらいの清々しい晴天。


まさに今日は、キャンプ日和。



「初花せんぱーいっ!」



集合場所の駅前には、もう絢ちゃんと島元くんが来ていて、わたしの姿を見つけた絢ちゃんが大きく手を振っていた。


おかげですぐに居場所がわかって助かった。



「おはよう、絢ちゃん、島元くん」


「おはようございますっ」



元気に挨拶する絢ちゃんと、軽く頭を下げた島元くん。



「見てください、初花先輩! さっき煌牙と一緒に買ってきたんですよ!」



絢ちゃんが抱えて見せてくれたのは、袋の中にたくさん入った花火。



「わぁっ、花火! すごいキャンプっぽくて良いねっ」


「ですよね! 煌牙の案なんですよ、これ」


「さすが島元くん。 準備してくれてありがとう」


「いえ、そんな」


「何照れてんの?」


「ったぁ……そんなわけねーだろ」



パシンっと響くくらい肩を叩かれた島元くんは、絢ちゃんにデコピンを返していた。