生徒総会が終わってほっと一息……というわけにはいかず、今度は体育祭に向けての準備が始まる。


効率よく進めていくために、生徒会では役割分担をして毎年行っていた。


そのためのグループ分けを今日決める予定なんだけれど……



「はい! 僕は綾瀬会長と一緒にやりたいです!」



わたしが何をやりたいか生徒会メンバーに問いかけるより先に、天馬くんが食い気味に手を挙げた。



「綾瀬の邪魔するならやめた方がいい」


「副会長はすぐ僕を疑いますよね? 今までだってちゃんとやるべきことはしてますよ?」



今日も2人は仲が悪いらしい。


いい加減、仲良くなって欲しいんだけど……



「藤ヶ谷くん、天馬くんにはいろいろと助けてもらってるから大丈夫だよ」


「……綾瀬がそう言うならいいんじゃない?」


「やったぁ、綾瀬会長ありがとうございますっ!」



ニコニコと嬉しそうな天馬くんと、渋々許したんだとため息混じりの藤ヶ谷くん。


この2人から告白されてるんだよね、わたし。


藤ヶ谷くんも天馬くんくんも特に変わらずいつも通りで、まるで何もなかったかのような日に戻っている。


まだ返事をしていないことに罪悪感を持ちつつも、変に意識をしないで過ごせるようになった。