子犬系男子の甘い溺愛が止まらない




***



「いやぁー、相変わらず人気者ですね、初花先輩っ!」



無事に入学式が終わり、生徒会室へと戻ってきたわたしたち。


戻ってきて早々、そんなことを言ってきたのは絢ちゃんだ。



「え? わたし、代表挨拶してきただけだよ? ウインクはされた気がするけど……」



特別何をした訳でもないわたし。


絢ちゃんが何を見てそう言っているのか、わたしにはわからない。



「ほら、やっぱり! 初花先輩は美人で可愛くて優しいから! ね、煌牙」


「あぁ、そうだな」


「ちょっと、島元くんまで……」



そんなお世辞を言っても何も出てこないよと何度も言っているけれど、お世辞じゃありませんと返されるだけで聞いてくれない後輩の2人。



「……いや、そんな俺を睨まないでください、副会長」


「別に睨んでないから」