「っ…!」



また覆い被さってきた…。

私の前下がりに切り揃えられたボブ程の髪を1束すくって、口元へ持っていく。



「だったら俺は妹として扱わないから覚悟しとけよ」



そして兄は髪に口付けて笑った。


もしかしたらこの堕天使の本当の本当の顔は、とても意地悪で悪戯で、そして。

すっごく甘くてとろけてしまいそうなものなのかもしれない───…。



「顔真っ赤だよ?柚。…かわいー」


「っ…、ちょ、なっ、」



気まぐれな堕天使系兄の攻略方法、誰か教えてくれませんか…?