「恭平くん本当に大丈夫…?」


「大丈夫大丈夫!誰かに見つかったら俺が守ってやるって!」



ふーん、女の子も連れてるんだ。


というか俺の妹がすっごい辛そうな顔してるんだけど。

なに、失恋ってそういうこと?
あの子が板前の彼女なの?


正直俺は興味ないし、どーでもいいんだけど。



「てかさ、恭平。俺はてっきりお前は真崎と付き合うと思ってたわ!」


「俺も!仲良かったじゃん中学のとき!」



この学校はエスカレーター式だから中学から上がってくる生徒がほとんど。

それでも俺は、母さんが結婚前提で付き合ってる人がこの町に居るって知ってたから。

後々そうなるんじゃないかと、隣町からわざわざここに受験したわけで。