結局受けるしかなかった。
午後からのステージ発表は13時からって言ってたっけ。
……あと40分しかない。
「バンド演奏14時半からでーすっ!!ボーカルはなんと羽柴 湊の妹、真崎 柚!!」
もう今は一緒に住んでないから、妹って呼ばれる程じゃないけど…。
そんな宣伝が校内に回れば、ざわざわと生徒達は体育館へ向かっていった。
「……こんなの歌だとしても恥ずかしいわっ!!」
“君が私を見てくれなくても”
“この気持ちが伝えられなくても”
“それでも隣に居たいと願うのは”
「なんだこの歌詞っ!!」
楽譜を見つめて頭を抱える。
しかし練習場である軽音部の部室ではバンドメンバーはチューニングを始め、やる気満々だ。
まぁとりあえず適当にやればいいんじゃないの。
普通にカラオケに行った感じでさ。
「真崎さん全っ然ダメっ!気持ちが入ってない!!!」
「いや、気持ちも何も…」
「それじゃあ伝わって来ないよ何もっ!!」
原田さんはギターを手にした途端に性格が変わった。



