「母さん、今度…一緒にお墓参り行かない?」
母は手を止めた。
テレビでも付けておけば良かったかなぁって、少し後悔。
だって母さんは涙を流しているから。
「…えぇ、行きましょう。あの人も喜ぶわ」
「実は俺、夏休みに柚と初めて行ったんだ」
案の定、目を見開いていた。
父さんが死んだばかりの頃、俺は母さんに『お墓参りなんか一生行かない』と言ったことがあって。
そのときの母の哀しそうな顔は今でも覚えている。
「あいつさ、俺のことは任せてくださいって父さんに言って。…俺以上に泣いてくれた」
「そうだったの、…ふふ、柚ちゃんらしいわね」
「…うん。もっと早くに行っておけば良かったって後悔もあったけど…柚と一緒で助けられた。
…だから母さんとも、ちゃんと父さんに会いに行きたい」
ねぇ柚。
離れたら気付くことばかりなんだよ。
もう冬休みになるよ。



