湊side
「…そんなの……嫌だ…」
嫌なんじゃん。
だったらそれを俺に正直に言えばいいものを。
ドア1枚がどうにも邪魔をしてくる。
「……好き…」
絞り出すように小さく小さく籠った声は、確実にあいつのものだった。
泣いてるのか、泣かせたのは俺?
というかそれは俺のことでいいんだよね?
「…どうしたら俺のものになるんだろ」
お前の攻略が一番難しいよ。
馬鹿みたいに鈍感だから、伝わってなんかくれなくて。
どうせあのキスだって俺が兄として慰めたーとか思ってんでしょ。
「湊、本当に一人暮らし考えてるの?大学は隣町だからここからも通えない距離じゃないでしょう?」
「俺ずっと一人でやってみたくてさ。自立?母さんには今までたくさん迷惑かけてきたから」
「…もう、迷惑だなんて。あの人の分までいつもお母さんを守ってくれたのはあなたじゃないの」
「…そんなの……嫌だ…」
嫌なんじゃん。
だったらそれを俺に正直に言えばいいものを。
ドア1枚がどうにも邪魔をしてくる。
「……好き…」
絞り出すように小さく小さく籠った声は、確実にあいつのものだった。
泣いてるのか、泣かせたのは俺?
というかそれは俺のことでいいんだよね?
「…どうしたら俺のものになるんだろ」
お前の攻略が一番難しいよ。
馬鹿みたいに鈍感だから、伝わってなんかくれなくて。
どうせあのキスだって俺が兄として慰めたーとか思ってんでしょ。
「湊、本当に一人暮らし考えてるの?大学は隣町だからここからも通えない距離じゃないでしょう?」
「俺ずっと一人でやってみたくてさ。自立?母さんには今までたくさん迷惑かけてきたから」
「…もう、迷惑だなんて。あの人の分までいつもお母さんを守ってくれたのはあなたじゃないの」



