「ってことは、今日から一週間は休みかぁ」


あたしは大きく息を吐き出す。


休みなのは嬉しい。


読みたいマンガもたまってきていたし、録画しておいた映画も見ることができる。


でも、こんなに急に一週間お休みになっても、なんだか実感がわいてこなかった。


「明日からはオンライン授業もあるみたいよ」


「はぁ!?」


あたしは思わず大きな声を上げ、その場に崩れ落ちてしまいそうになった。


「なにそれ、オンライン授業って!?」


「紗弓、学校でタブレットを使ってるでしょう? それを使って授業をするらしいわよ。1日1時間だけだけど」


「えぇー、めんどくさい!」


思わず頬をふくらませて文句を言う。


授業があるなら休みじゃないじゃないか!


「そんなこと言っても仕方ないでしょう? 授業のスケジュールはメッセージアプリで送ってくるらしいから、それを確認してくださいって」


「じゃあ、メッセージアプリをやめればメッセージが受け取れなくて授業を受けなくていいってこと?」


「なにバカなこと言ってるの。早く顔洗って、ご飯終わらせて起きなさい」


お母さんは呆れた声でそう言い、洗面所を出ていったのだった。