「あーっ! ホントに降ってきちゃった!」 玲来ちゃんの言った通り降りそうな空模様だったけど、何も今日じゃなくてもいいのに! 私の計画が……。 「予報通りだろ」 寝起きの律くんは口元までマフラーを引っ張った。 あの後、律くんは案の定寝ていて、三度目の呼びかけで目を覚ました。 私が起こさなかったら一体いつまで寝てんたんだろう……? 「傘あんの?」 「あっ……実は、忘れちゃって……」 「天気予報くらい見た方がいんじゃない」 「うっ……今度からは見るよ!」 寝起きはいつにも増して塩対応だ。