本番を知らせるブザーが鳴る。 立ち尽くす私に手を挙げた会長様は、ステージ裏をあとにした。 「あ……」 視線を感じて顔を上げれば、律くんと目が合った。 数日ぶりに視線がぶつかったというのに、私は何も言えなくて……。 「初めて見た」 「へ……?」 先に口を開いたのは律くんで……。 「髪型」 「こ、これは……っ、玲来ちゃんがしてくれて……」 言葉に詰まった直後、指揮をとる山神様と演劇部の子が私達を呼びに来た。 いよいよ本番が開幕する。