「釣り合ってるかそうでないかは、誰が決めるのですか……」


頭から離れないその言葉を、胸に溜めた息とともに吐き出せば……


「ちょっとちょっとー! そんなセリフはないんだけど!」


「おい西宮ァァ!!」


演劇部のみんなからヤジが飛んできた。

今は劇の練習の真っ只中。

当然、大ブーイングをくらうのも無理はない。


「ごめんなさい……!! もう一度お願いします!」


しまった。

今は練習に集中しなきゃ……!


「頼むぞ西宮! 0点挽回のチャンスなんだからな!」


山神様……それは全く関係ないと思います。