「されると思った?」 「な、なにを……?」 「キス」 「思ってなんか……っ、少しも……!」 「ふーん」 顔を傾けて、熱っぽい瞳で下から覗き込んでくる。 ドキッ!! したくないわけがないし、律くんが好きだからしたい……けど。 そんなこと言えるはずもなくて。 目はキョロキョロ泳いでどこを見たらいいかわからない。 ……だけど、そんな私の前で微かに笑った気配がした。 「我慢すんの、今日は芽衣の方だね」 くしゃりと頭を撫でられて、かぁっと顔が真っ赤になるのが自分でもわかった。