最初にきっぱり断ったはずなのに、いつの間にか前向きに検討している自分に苦笑する。 丸め込まれたような。 手のひらで転がされたような。 でも、それが妙に心地よくて。 捜査のためだと、飛び込む先が厳しい世界だとわかっていながらも、背中を押されたのは事実だった。 ⁑ ☆ ──そして、目まぐるしく時が過ぎ 「ふふっ、やっぱり来ると思った」 「なんとか通りました。これからどうぞよろしくお願いします」 「ええ、よろしく。楽しみにしてるわ」 私はモデルとして、捜査に励むことになったのだ。