もしかして彼氏になるキャラクターからのメッセージだろうかと期待したが、なんでもない広告メールだ。


それにざっと目を通し、また歩き出す。


どこにいけばキャラクターに会えるんだろう?


そう思って首を傾げた時だった。


「あの」


後ろから男性の声が聞こえてきて、驚いて振り向いた。


そこに立っていたのは青い髪をした青年で、手には白いハンカチが握られている。


ドクンッと心臓が高鳴るのがわかった!


あたしが選んだ男の子だ!


そして、男の子が持っているハンカチが、自分のものであることがわかった。


「あっ」


と小さく口にして、カバンの中を確認する。


確かにここへ入れておいたはずのハンカチがない。


さっきスマホを取り出したときに落としたみたいだ。


青年がほほ笑んでハンガチを差し出してくる。


あたしはドキドキしながらそれを受け取った……。