「そう言われても」


あたしだってなにがどうなっているのかわからない。


アナウンスでは教室に入れと言っておきながら、開かないのであればどうしようもない。


4人で立ちつくして思案していた時だった。


またジジッとノイズ音が聞こえてきた。


ミチルが息を飲む音が聞こえてくる。


「C組の4人も、早く教室へ入ってください」


やっぱり、あたしたちはどこからか監視されているようだ。


梓のときもそうだった。


梓はドアを開けて、一歩外へ踏み出した瞬間、ボウガンで撃たれて死んだのだ。


「ドアが開かないんだ!」


太一があたしたちを見ているであろう人物へ向けて叫ぶ。


しかし、返事はない。


「おい、俺たちにどうしろっていうんだよ!?」


大祐も同じように声をあげた。


その時だった。


「教室入室までのタイムリミットまで、後20秒」