愛は惜しみなく与う【番外編】

そのままわいわいとできると思ったのに、新の言葉で打ち砕かれる


「大切にする前にするべきことがあるかと」

ん?


「花江風華ですが、凰牙の総長にあの後、取りいって、烈火を潰してくれと頼んだらしいですよ」


「「は?」」


杏と俺の声が重なる
凰牙って、クリスマスにコテンパンにやったんだけど、足りねぇの?

てゆうか凰牙と…また抗争?

結構クリスマスの日も怪我人が出た。大きな怪我ではないけど、凰牙には強い奴もいるから。


みんな関係ないのに…


「みんな頭悪いよな…モグモグ。それいつ仕掛けてくるゆうてんの?」


モグモグとご飯を頬張りながら杏は新に尋ねる。


「どうでしょう。あっちも1人の女性に言われたからというだけで烈火と抗争するのはリスクがあると思うので、やるとしても2.3日は準備が必要かと」


凰牙の総長、そういえばバカっぽかったな。
杏はあの時の抗争は違うところにいて、下の奴らを守りながらやってたから…

総長知らないよな



「なるほどな。ほな明日あたし凰牙の倉庫いくわ」


うんうん、明日倉庫に……

ん?


「女1人に頼まれてチーム動かすのはちょっとアホすぎるし、烈火も可哀想やし、凰牙のメンバーも可哀想」