愛は惜しみなく与う【番外編】

俺から逃れるためか布団を引っ張り布団の中に隠れてしまった。


「おーい。潜ってたら何もできない。くっつくんじゃないの?」

「意地悪するから嫌!」

「意地悪じゃないけど……」


布団の端っこを持って俺も布団の中に潜れば、きゃぁと悲鳴をあげられた。地味に傷つくからやめて?


「くすぐったいところって性感帯らしいよ」

「はぁ?」

「いつか気持ち良くなる」

狭い布団の中でもろに腹パンチを食らったが、俺だって一応烈火の総長だ。そうやすやすと痛い一撃をもらってたまるか。


「む!力入れたやろ!」

「動きが読めた」

「む、むかつくーー!」


さっきのエロい反応はどこへやら…
そしてその後謎にプロレスごっこみたいな事になり、いい雰囲気もなにも、小学生の喧嘩のような時間が続いた。


ぜーはーぜーはー

つかれた

杏と本気でやりあうのは今後やめにしよう。
お互いがしんどい。


「全然手加減せんやん」

「当たり前だろ?手加減したら俺がやられる」

はぁ
汗かいた


「お風呂入る」

「そうだな」


プロレスとかせんかったらよかったと杏はため息をついてトボトボ風呂場へ向かった。
いや、俺のセリフな??杏が掴みかかってくるから……

可愛い空気も消えて、2人とも謎の疲労感に包まれた。