「あ、やっぱまだゆうてへんかったか。笑いすぎて腹よじれたもんな」

杏が笑ってやるなよ…と苦笑いの泉。まぁな?でも面白くない?お母様が勝手にセッティングしたらしく志木は頭を抱えていた。


「志木はまだ若いけど、あのままじゃ絶対彼女とかできひんもん」

「そう?普通にかっこいいしモテそうだけど」

「でも性格あれやで?彼女も逃げ出すやろ…」


あんな毎日小言言われたらストレスで禿げちゃう!にしても、志木って彼女できたことあるんかな?なんかそういう話ってしたことなかったから。

あたしのこと好きやった裏でめちゃくちゃ遊んでそうよな?


「失礼なこと考えてるだろ」

「ギクッ!」

「ギクッ!は声には出さないの。可愛いな、杏は」


甘々泉や

明日は泉と2人で住む家を探しにいく。あたしももう20歳になったからな。今住んでるところは、志木が勝手に借りてきた家やし、自分で家探しは初めてや!


全てのことが初めてで

何もかもが新鮮で


毎日目まぐるしく過ぎていく。


「新はどこの大学行くの?」

「私ですか?そうですね。ここからは少し離れてますが、そう遠くはないかと」

「貴方達は住むところを見に行くんですよね?」

「うん。そうやで!」


このでかい家とはおさらばや。そう思うと少し寂しいけど、泉とはみんなが泊まりに来ても雑魚寝できるくらいの部屋は借りようと話している。


「いいですね。私は自分の受験はどうでもよくて、皐月の就職が気掛かりです」


と苦笑いしている新。
たしかに、皐月ちゃんは就職どうしようとバタバタしていた。新は多分皐月ちゃんの就職が決まってから、目ぼしい大学に行くと思う。