愛は惜しみなく与う【番外編】

とても不器用になってしまう。
あたし割と人付き合いも得意やし、こういうのは……上手くできるはずやのに。

大丈夫だから。


そう泉に優しく言われて下を向く。

恥ずかしい。ちょっとな。

ふぅと心の中で一呼吸置く。


「あたしは、どんな状況でも、こんな大きな組織を守ってきたお母様を尊敬してる。色々あったけど、昔から、お仕事だけは一緒にしてみたいなって思ってた。

あたしはもう…自由で何でもできるってみんな言ってくれるねん。ほんまにそうで、やりたい事がポンポン浮かんでくる。

ケーキ屋さんにもなりたいし、本格的に料理の勉強もしてみたいし、格闘技も習ってみたいし、せやな、ドラムも叩けるようになりたいな」


そう言うとお母様も泉も多いなと笑った。

せやねん。あたし欲張りやねん。自由になって、何でもできるって知って、欲張りになってん。



「でも1番は、経営を学んで……泉の将来やる仕事の役に立ちたい」


泉には何も言ってないけど。
だから、え?って驚いてあたしをみてる。

でもさ、ほんまに思ってん。


ケーキも料理も格闘技もドラマも、趣味でできる。

あたしは……ちゃんと支えていける人になりたい。