愛は惜しみなく与う【番外編】

杏さんは、放っておきーと言うが、流石に怒られると苦笑いのまま席を立った。

えっと


どうかしたのかな


「蕪木先輩と、喧嘩したんですか?」


聞いて良いのかわからないけど、あまりにも悲しそうな顔をしているから声をかけてしまった。


「喧嘩というか…なんやろ。避けてしまう」


力無く笑った杏さんは
最近のあたしによく似ていた


「えみりちゃんはさ、たとえば響に元カノおったらヤキモチ妬く?」

「え?えっと…」

あなたにヤキモチ妬いてたとは言えない。
でも確実に存在はちらつくよね。


「多分嫌だと思います。まぁ知らなければ良いけど、接触されたり、まだ元カノと繋がりがあったりすると…嫌ですね」


そういうと、やんなーーーと机に伏せてしまった。


「えっと、蕪木先輩の元カノですか?」

「いやーなんかようわからん。あたしに関係ないねん。勝手にモヤモヤしてるだけ」

関係ないって…
そんなことないでしょ?


「蕪木先輩の彼女なんですから、関係なくはないでしょ」


たしかに蕪木先輩はモテる。
知らない人はいたいくらいの存在でカッコいいし強いし。
あたしの友達もみんな憧れて、話してみたいと言っていた。
でも……

杏さんにゾッコンでしょ?あんな優しい声…杏さんしか聞けないと思うけど…